今日から、少しずつMAXScriptについて書いていきます。
プログラミングについて知識の無いデザイナー向け内容で、特に建築パースやプロダクトCGに関して役立つ構成にしていく予定です。
MAXScriptを書く準備をする
まずは、MAXScriptを作成する準備をしましょう。
手順
- F11を押して、リスナーを起動します。
- リスナーのメニュー > マクロレコーダー > 使用可能にするを有効にします。
- メニューバー > MAXScript > MAXScriptエディタを起動します。
MAXScriptの開発では、このエディタとリスナーを使用します。エディタでスクリプトを書いて実行し、リスナーで結果を確認するという繰り返しで作っていきます。
リスナー
リスナーは、スクリプトの実行結果を表示してくれます。スクリプトを実行すると、正常に実行されたかエラーが出たか、エラーの場合はどこがどう間違っているのかを教えてくれます。繰り返しになりますが…、MAXScriptの開発は、①書く、②実行してみる、③リスナーの表示を確認する…という作業の繰り返しです。
マクロレコーダー
マクロレコーダーは、3dsMAXの操作をスクリプトに変換して表示する機能です。この機能を使えば、特定の操作をした後でマクロレコーダーに表示されたスクリプトをコピペするだけでその操作を再現するスクリプトを書く事ができます。たとえば、マクロレコーダーが有効の状態でシーンにボックスを作成すると、マクロレコーダーにはボックスを作成するスクリプトが表示されます。
この機能は、バッチ処理を作る時に使います。たとえば、特定の操作を行ってそのスクリプトをコピーし、Forループで複数のオブジェクトに同じ操作をする…といった事ができます。
それ以外にも、操作からスクリプトの中身を知る事ができるので、参考にするためにもマクロレコーダーは有効にしておきましょう。
スクリプトを実行する方法
MAXScriptエディタに記入したスクリプトを実行するには、スクリプトを範囲選択してテンキーのEnter(またはShift+Enter)を押します。スクリプトの選択範囲を実行するショートカットです。開発中は、この選択範囲だけを実行するという機能を頻繁に使用します。Ctrl+Eを押すと、スクリプトファイル全体が実行されます。
スクリプトを実行する事を「スクリプトを評価する」とも言います。
msファイル
エディタで書いたスクリプトはmsファイルで保存する事ができます。msファイルの中身はただのテキストです。保存したmsファイルは3dsMAXのビューポートにドラッグすると直接実行できます。
mse形式というファイル形式もありますが、これは他人がソースコードを改変できない様に暗号化されたスクリプトファイルです。一般的に配布されているスクリプトファイルは、mse形式が多いと思います。